カラダ大学開校の想い③働き方と身体
さて、開校によせる想いが尽きず、、、
書き切れないことも多々あるのですが、
最後は「なぜ、今なのか?」
について触れて、締めくくりたいとおもいます。
私は第二次ベビーブーム世代。24歳で会社を辞め、
そこからずっとフリーランスです。
(途中途中で、契約という形態で編集部に
所属していたこともありますが、、、)
当時、フリーランスといえば、
ほめられた働き方はではありませんでした。
「結婚までの腰掛け仕事でしょ」と、
言う人も多くいました。
今でこそ「ノマド」「パラレルキャリア」という言葉も生まれて、
フリーランスで働くことも、複数の職を持つことも、新しい働き方として注目されていますが、
私が20代の頃、こんな時代がやってくるとは想像できませんでした。
みなさんはどうでしょうか?
20代の頃に想像していた社会、世界、環境ですか?
人はなんとなく、ひとつの職業、住んでいる場所、今の人間関係が未来永劫続くと思いがちですが、
刻一刻と世界、社会は変容し、私たちの生活も実は日々、変容しているのではないでしょうか。
とくに、2016年に入り、世界中でこれまでとは違った選択が始まっています。
イギリスのEU離脱、アメリカの大統領選……。
みなさんも肌で感じる変化はありませんか?
情報量の急増、スピード化、複雑な課題、新しい価値観へのシフト……。
先日、翻訳本が出版された「ライフシフトー100年時代の人生戦略」では、
膨大なデータから、今後起こりうる未来の生活を予測していますが、
私たちの大半が、100歳まで生きる時代がやってくると伝えています。
そして、超長寿の時代を生きるために最も重要な問いは「私は何者なのか?」であると。
ーここから引用ー
人生が短く、人々が人生で多くの移行を経験しなかった頃は、とりたてて深く考えなくても「私は何者なのか?」という問いの答えはおのずと見えてきた。しかし、人生が長くなり、多くの移行を経験する時代には、人生全体を貫く要素がなになのかを意識的に問わなくてはならない。さまざまな変化を重ねつつも、自分の本質であり続ける要素とは、なんなのか?
興味のある方は、ぜひ本書を一読してもらえたらと思うのですが、
この「私は何者なのか?」の問いの答えは、ただ頭でこねくり回しても本質的な答えが出ません。
なぜならば、頭で考えると自分が積み重ねてきた経験から、その範囲の中で試行錯誤するばかり。
広い視野でまだ見ぬ可能性を拓くことは、経験といった狭い視野からは見つけにくいのです。
もちろん、考えることをやめろ! というわけではありません。考えて行動することも大切です。
ただ、変化が速く、激しい世の中で、人生を貫く要素を見つけるには、
頭だけでなく、身体の感覚も感情も総動員していかなければ、追いつかないのでは? と思うのです。
「こうすると良さそうだ」と考えて行動するのと、
「これをやっているとワクワクする」が原動力になっているのと、
どっちの方がパワフルで、全エネルギーが注げるでしょうか?
ワクワクすることって、頑張らなくても、上手にできたり、長く続けられたりしますよね。
最後に私の祖母の話をさせてください。まさにワクワクすることに従って、
自分が好きなことを、好きなペースで続けて、慎ましくも楽しんで生き、彼女は102歳まで生きました。
60代で祖父が亡くなり、そこから約40年のひとり暮らしでしたが、
70歳の頃に書道の師範になり、92歳まで書道を教えて過ごしていました。
祖母が「好きなら何歳からでもチャレンジできる」ことを身をもって教えてくれたことに感謝しています。
みなさんは、100歳まで生きるとしたら何をしたいですか? どうしていたいですか?
カラダ大学では、身体を動かし、感じて、対話して……の中から、
みなさんの中にあるもの、磨けば輝くものを見つけていけたら嬉しいです。